第一インターの強力な支部を形成したイタリアは、バクーニンの影響を強く受けたマラテスタ、カフィエーロ、コスタなどの指導によりアナキズムが強力に根付いた。ロシアにおいては、ロシア革命(十月革命)後の共産主義政権の独裁に反旗を翻して蜂起したクロンシュタット軍港の水兵たちの運動や、ウクライナにおいて白軍を撃退したネストル・マフノ率いるマフノ運動の存在が大きい。モスクワやペテルスブルクなどの都市部においてもアナキストは、共産党の独裁に対する反対勢力として社会革命党左派(エスエル左派)とも連携し、非合法をも含む様々な活動を展開している。スペインもまたバクーニン以来、アナキズムの根強い地域であり、20世紀前半のスペイン内戦においてアナルコ・サンディカリズムを主張する労組(CNT/FAI)はフランコと対峙する人民戦線側では最大の勢力を誇り、各地で革命を起こしバルセロナ市では労働者による自治が行われた。また人民戦線政府の閣僚となったCNT/FAIに対して革命的アナキズムの路線を貫いたドゥルティや、「革命」とフランコとの「戦争」の二者択一のアポリアに対して「革命戦争」の方向を提示した「ドゥルティの友」の活動も看過してはなるまい。
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19世紀末から20世紀前半にヨーロッパを中心にして、アナキストによる力尽くの体制排除を目的とした暗殺事件が世界中で多発した。当時の世界情勢は概ね帝国主義化しており、中には反帝国主義から事件を起こしたアナキストもいたと思われるが、しかし実際には効果が上がらず、第一次世界大戦以降のアナキズムはアナルコ・サンディカリズムとし精力的に展開され、上述のようにスペイン革命においては革命の中心的勢力となる。しかし、スペイン・アナキズムの主流だったCNT/FAIが革命権力の問題を解決出来ず、それがその後のアナキズムの後退の始まりとなった。